Q. 認知症の初期症状を家族が見逃さないためのチェックポイントは?

Q. 認知症の初期症状を家族が見逃さないためのチェックポイントは?
A. 記憶の問題だけでなく、性格や行動の変化など「生活全体の小さな違和感」に注目することが大切です。

認知症の初期症状は、どんなサインから始まりますか?

記憶力の低下だけでなく、日付や場所を間違える、慣れた手順のある作業(料理や買い物など)が以前よりうまくできなくなるといった生活行動の変化がみられることがあります。

「年相応の物忘れ」と「認知症の始まり」はどう見分ければいいですか?

一時的に思い出せないだけなら加齢によるものですが、何度も同じことを質問したり、これまで問題なくこなせていた約束や予定を度々忘れる場合は注意が必要です。

家族が気づきやすい行動の変化にはどんなものがありますか?

気分が変わりやすくなる、掃除や料理をしなくなる、金銭管理でミスが増えるなど、性格や生活習慣に変化が現れることがあります(ただし個人差があります)。

病院を受診するタイミングはいつが良いでしょうか?

数週間から数か月にわたり記憶や行動の変化が続く場合は、かかりつけ医やもの忘れ外来に早めに相談するのが安心です。

早期発見でどんなメリットがありますか?

初期であれば薬物療法やリハビリ、生活改善により進行を遅らせることが期待され、日常生活の自立を支援しやすくなります。
🧾 詳細解説
認知症の初期段階では、単なる物忘れと似た症状が多く、家族が「年齢のせい」と思い込んで見逃してしまうことがあります。特徴的なのは、記憶・判断・感情・行動の複数領域で変化が起きる点です。たとえば、今日の日付や通い慣れた道がわからなくなる、料理の段取りを間違える、買い物の支払いで戸惑うなどが挙げられます。また、趣味や交流に興味を示さなくなる、以前より怒りっぽくなるなどの性格変化も早期のサインとなる場合があります。
こうした変化が数週間から数か月にわたって続く場合は、もの忘れ外来や神経内科での受診が推奨されます。早期に診断を受けることで、治療薬や生活リハビリの選択肢が広がり、進行の抑制や家族のサポート体制づくりに役立ちます。
大切なのは、本人が「自分は大丈夫」と感じていても、家族が客観的に気づき、行動記録を取って医師に伝えることです。それが正確な診断と早期対応につながります。
📚 出典・参考資料
厚生労働省「認知症を知る」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000083313.html
政府広報オンライン「知っておきたい認知症の基本」
https://www.gov-online.go.jp/article/202501/entry-7013.html
公益社団法人 認知症の人と家族の会「早期発見のポイント」
https://www.alzheimers.or.jp
⚖️ 注意書き
症状の進行や対応は個人差があります。異変を感じた場合は、必ず医療機関にご相談ください。